保護者が興奮して言葉を掛けてきた場合の対応

保護者が興奮して言葉を掛けてきた場合の対応

保護者が保育士を信頼するにはかなりの時間を要します。

0歳で入園し、卒園を迎える5歳でようやく信頼関係が出来上がる事だって珍しくはありません。

いくら信頼関係があっても、子ども絡みで嫌な事や気になる事があれば、我が子の為に怒るのが親というものです。

今回はそんな保護者が興奮して保育園に来た際の対応の方法について紹介していきます。

まずは別室に連れて行く

その場でどうにかしなければいけないという決まりはありません。

保護者は我を忘れて興奮し、保育室の入り口で騒いだり保育室の中で騒ぐ事もあります。

大声や足を踏み鳴らす、大きな動作をするのは子ども達の畏怖の対象になりますし、他の子どもや保護者の怪我に繋がるのでまずは保育室や保育室の入り口から連れ出すのが先決です。

「〇さん、お話を聞きますので〇室に移動しましょう。」と声を掛け、誘導しますがこの際に聞く耳を持たずに暴れ続ける場合は、男性職員を呼んだり、警察への通報も視野に入れてください。

他の保護者に手伝ってもらうのは、その保護者に怪我をさせてしまう可能性もあり危険なので絶対にやめましょう。

園長や主任などの責任者を出す

別室に連れ出す程に興奮している保護者の怒りは簡単には収まりません。

担任だけでは話をしてくれない事もありますし、園側の誠意を見せる為にも園長や主任などの責任者に報告をして話し合いに同席して貰ってください。

責任者が出る事で、保護者も誠意を感じ納得して話をする姿勢を取ってくれます。

また、担任が絡んでいる場合は担任側も熱くなって言い合いになる可能性も考えられるので、客観的な立場として冷静に物事を判断する第三者に責任者を同席させる方が話し合いはスムーズに進みます。

頭から保護者の訴えを問題行動扱いしない

「〇さん、子ども達の前であんな行動は困ります!」など、保護者の行動を厳しく指摘する所から始めると、保護者は非常に不愉快な気分になります。

理性を欠く程の興奮をしていた、または怒りを抱いていたその気持ちを理解し、寄り添う事が大切です。

怒鳴り込んだ行動などには触れず、何故怒っているのか原因を聞き出す事から話し合いを始めます。

「でも」「違う」否定言葉はなるべく使わない

事実が違う場合でも、否定言葉ばかりを並べられると保護者としては、「私の意見を頭ごなしに否定している」と感じて話し合う気を失ってしまいます。

「〇の時の事だけど、私は〇がとても嫌だったの。

子どもも〇と言っている。」と意見を言われた場合は、「〇の件ですね、不愉快な思いをさせてすみませんでした。」と、まずは怒らせた事を謝罪します。

そして、「〇ちゃんは〇な気持ちだったのに、保育士が気付かずにすみませんでした。

もっと〇ちゃんを見ていれば、〇ちゃんを悲しい気持ちにもさせなかったと反省しています。」と、子どもを主体にし、否定言葉を使わず謝罪を行いましょう。

保護者が一番受け止めて欲しいのは、自分の子どもが保育士の行動で傷付いたという事です。

保護者の怒りに対しての謝罪も必要ですが、保護者ばかりに謝っても意味はありません。

きちんと子どもの傷付いた事を代弁している保護者に向き合い、子どもの抱いた気持ちに気付けなかった事に謝罪をしてください。

下手に褒めたり持ち上げたりしない

話し合いの場で相手の機嫌を直そうと、相手を褒めたり持ち上げるのは厳禁です。

相手の境遇や気持ちに共感するのと、持ち上げ・褒める事は別物です。

保護者は保育士が褒める事によって、自分の怒りを鎮めようとしているだけで問題に向き合おうとしていない、という印象を抱いてしまいます。

しかも、そんな取ってつけた褒め方は相手を不快にするだけなので口に出すと余計に保護者を怒らせてしまいます。

あくまで保育士は聞き手として、保護者・子どもの気持ちを受容する立場で話を聞きましょう。

余計な事は言わない方が保護者もスムーズに自分の気持ちを話してくれます。

改善策をその場で適当に言わない

保育士は自分の言った事を保育士が真面目に受け止めてくれたかと、話し終わると今度は保育士の態度に注目します。

適当なその場凌ぎの改善策を口にされても、保護者はがっかりして訴えるだけ無駄だと感じて保育士と距離を取るようになります。

そうならない為に、保護者からの訴えを整理し、整理した内容を他の保育士とも話し合って、園全体で改善していく事をその場では約束します。

そして、必ず話し合いをして改善策を出せる具体的な日数を伝え、その日までに保護者に話し合った改善点を話すようにしましょう。

保護者は「話し合えたら」や、「いつになるかは分かりませんが」と言われると、後回しにされた様に感じてしまいます。

ですから、具体的に〇日までに話をまとめると言い切り、それに間に合うように保育士同士で話し合いを行ってください。

まとめ

保護者が興奮し怒っているのは、それだけ聞いて欲しい気持ちがあるからだと理解し、決して面倒だと考えずに真剣に対応するようにしてください。

保護者は興奮しながらもしっかりと保育士の対応を見ているので、火に油を注ぐような事をしては、保護者との溝は決定的になります。

常に誠実さを意識し、保護者の訴えをしっかりと聞き入れ、怒りの感情に寄り添い、受容する事が大切です。